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とある少女の悪巧み―シリアスver―

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335 :ソーサ:2011/06/22(水) 01:57:39 ID:6KGgWgos
前回投稿した『とある少女の悪巧み』のシリアスverが完成したので投稿します。
似ているところがあるのですがそこはご了承ください。

336 :とある少女の悪巧み―シリアスver―:2011/06/22(水) 02:02:32 ID:6KGgWgos

12月下旬、この日番外個体は上条と美琴に会うため第7学区の『あの』公園に来ていた。

第3次世界大戦が終わり、上条が学園都市に帰ってきて1ヶ月ほどが経ったいた。
そして最近は上条に美琴が付きっきりで勉強を教えている、
という情報を番外個体が偶然手に入れ、その際に悪巧みが生まれたことが今回の騒動の始まりだった。

その悪巧みとは自分が未来から来た2人の子どもだと言い驚かす、という企みだ。
学園都市に戻って来て1ヶ月ちょっとが経ったが、番外個体は未だ上条とも美琴とも面識はない。
一方通行が上条に自分のことを話したこともないようなので好都合だ。

だが会うため、とはいってももちろん会う約束などはしていない。
だから事前に最近の上条と美琴についていろいろと調べて、この公園で待ち合わせをしていることを知ったため、ここにやってきたというわけだ。

「さ~て!どこにいっるのっかな?」

今の時刻は5時過ぎ、この時間帯に2人は待ち合わせをしているらしいのでいるはずなのだが……

「ん~……?いた!いたいた!!」

いた、しかも2人そろって。
番外個体は目を輝かせて2人の元へ走っていく。

「ちょ~とそこのお二人さん♪」

元気よく声をかけると上条は「なんだ?」といった様子で、
美琴はあからさまに嫌そうに振り向いた。
どうやら美琴は上条との2人っきりの至福の時を邪魔されたと感じたようだ。
しかし振り返った時の様子は違っても番外個体を見た2人の反応は同じだった。

「「………え!?」」

目の前にいる少女の存在が信じられない、といったような反応だ。
すると美琴が声を荒げる。

「ちょ、アンタ何者!?まさか私の新しいクローン!?」

いきなりの正解、しかし番外個体は動揺しない。
こういうことくらいは予想していたし、完璧にだますため何度も練習してきた。

「やだな~違うって!ミサカはクローンなんかじゃないよ?」
「じゃ、じゃあお前何者なんだ!」

番外個体としては『まってました!』というような質問だった。

「ミサカ?ミサカはね~……未来から来た2人の娘だよ☆」
「「………は?」」

上条と美琴の反応を見て番外個体は快感を覚えた。

(~~~~~~!!うわっ!なんかめっちゃ気分いい!!騙すのって最高~♪)

気分がかなりよくなった番外個体はさらに饒舌に続ける。

「ミサカの名前は御坂麻琴、20年後の未来からきたんだ。」
「え、あ、そ、そんなわけない……だろ…?」

そんなわけない、口ではそうは言っても上条は心の底ではそう思っていなかった。
魔術、吸血鬼の存在、あのクローンの実験のこと、人の中身の入れ替わり、学園都市襲撃事件、イギリスでのクーデター、第3次世界大戦などなど……
それらの出来事、またそれに関わっている最中にどんでもないことを体験してきた上条にとって
未来から子どもが来ることは否定しきれなかった。

「いやいや~ミサカは正真正銘、2人の娘だから!証拠は…この外見でどう?」

そう言うと番外個体はくるりと回ってみせた。

「じゃ、じゃあ私……コイツと…結婚してるの…?」
「もちろん!まあお母さんが不幸にならないために、ってことで上条性じゃなくて御坂性だけどね。」

上条と美琴はまだ信じきれないというような表情をしていた。
そこで番外個体は1つ面白そうなことを思いついた。

「詳しいことは……また明日話すよ!今日はもう未来へ帰らないといけないからさ♪」

それは今日は本当のことを話さず1日じらすということ。
本当ならこの日話すつもりだったが2人は予想以上にうまくひっかかってくれた。
そのため急遽予定を変更することにした。

「じゃ、明日の5時にまたここに来るから!2人ともちゃんと来てよね!」

そして番外個体は黄泉川のマンションへ向かって走り出した。
上条と美琴は何か言おうとしていたようだがそこは華麗にスルーした。
これ以上何か話してボロを出さないためだ。

(あっは!これは明日が楽しみ楽しみ~☆)

番外個体は上機嫌で公園を出た。
だがこの嘘がのちに大変な出来事を引き起こすことになるとは思ってもいなかった。 続きを読む [IMAGE]