- 公開日 :
- 2011年11月28日 23時52分
1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/11/26(土) 08:11:29.75 ID:FWZSMHdz0
驚愕を読んだら佐々木さんほどじゃないけど可愛い子がいたのでつい。
2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/11/26(土) 08:14:24.66 ID:FWZSMHdz0 <第一章>
アパートの部屋を出ると、吹きすさぶ冷たい風が俺の顔面を襲った。俺は思わず目を閉じる。今年は冷え込みが激しい。朝方ともなれば軽くイルクーツクだ。
手袋をつけたまま、俺はキーケースに入っている鍵で我が家の扉に鍵をかける。そういえば部屋の契約延期手続きをしないとな、などとどうでもいいことを思う。
時が過ぎるのは早いもので、気付けば俺も大学二年生を修了しようとしていた。ちなみに浪人も留年もしていない。有難いことだ。
今日も今日とて――恐らくは高校時代のナチュラルハイキングによって培われた力のおかげなのだろう――俺の足は勝手に俺を大学に運んでいった。
通い慣れた道を行く。周囲には同じ学び屋に在籍する見たことのないやつらがたくさんいて、大欠伸をしたり、忙しそうに携帯電話を弄ったり、ドイツ語の単語を覚えていたりした。