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禁書SS「あの、言葉 をもう一度 -Christmas Night- (前編)」

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447 :■■■■:2010/12/05(日) 15:18:59 ID:HOIgjOGQ

――時は12月の初旬。

街は徐々にクリスマスに向けた賑わいを見せ始めている。
しかしいつもの4人組は、そんな喧騒とは裏腹に、のんびりとファミレスでだべっていた。

「今年のクリスマスってイブが金曜なんですねー。冬休みの学生にはあんまり関係ないですけど……」
「初春、それ以前に相手いないことには、元から関係ないんじゃない?」
「さ、さてんさんっ!」
佐天涙子と初春飾利との掛け合いを苦笑いで眺めつつ、御坂美琴はストローでジュースの中の氷をかき混ぜる。

昨年の美琴は、特に親しい友人もおらず――LV5の宿命となかば諦めつつ過ごしており、クリスマスなどのイベントではコンサートに出かけたりして済ませていた。
しかし、今年は白井黒子を始め、仲の良い友人がいる。そして、心の大部分を占めてしまった、あの少年の存在も。――今年の美琴にとって、クリスマスはそれなりに期するものがあった。

「白井さん、クリスマスイブの警備はどうなりますかねえ」
「わたくしも、現在のところ非番申請しておりますけど……通ったとしても、実際事件が起これば駆り出されるでしょうし。困ったものですの」
ジャッジメントの二人は、深くため息をついた。
本来、ジャッジメントに夜番はない。しかし、イブの夜は肩がぶつかっただの何だのと、カップル絡みの小競り合いが例年起こっており、アンチスキルの人手不足により駆り出される可能性が高いと聞く。
ならば、時間外でも駆り出される当番を決めておこう、というのがジャッジメント内での結論となった。恋人といちゃいちゃしてる最中に呼び出されたら堪らない。
ただ、黒子は分かっていた。こうなると、ジャッジメント一年生で彼氏無しの初春飾利が貧乏くじを引くであろう、と。必然的にパートナーである自分も付き合うことになる。まして、現場対応は初春ではほぼ無理だ。……愛するお姉さまとのラブラブクリスマスイブ、は絶望的であった。

「うーん、こんな状況じゃ、パーティとかも企画しづらいですねえ、御坂さん」
佐天は腕組みをして、どうしたものかとしかめっ面をしている。
「そうねえ……、どうしよっか。あとで黒子たちが途中参加しやすいような、大規模なパーティとかあればねえ」
「……ちなみに御坂さん」
「ん?」

「もし、気になる男の人いるなら、あたしの事は気にせず、そちらに行ってくださいね?」 続きを読む [IMAGE]