- 公開日 :
- 2011年12月31日 23時22分
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/31(土) 20:42:18.88 ID:B6PdzJcm0
ふと顔を上げると、いつのまにか一緒に宿題をしている途中、
ちなつちゃんは眠ってしまったみたいだった。
「……可愛い寝顔だなぁ」
思わずそう呟いてしまうほど、ちなつちゃんの寝顔は幼くあどけない。
なんだかいつものちなつちゃんと違うちなつちゃんを見ているみたいだった。
ギュッと閉ざされた目蓋も、柔らかく染まった頬も、薄く開いた唇も。
自分の唇をそっと人差し指でなぞった。
いつかちなつちゃんのそれが重なったときのことを思い出す。
あのときは無理矢理だったけど、気持ち悪いとは思わなかった。
今だってそう。
それより、その感触が恋しくてしかたない。
「ごめんね」
私はそう言い置いて。
ちなつちゃんの唇に、自分の唇を重ねた。
生温かなちなつちゃんの感触。
なにやってるんだろなぁ、あかり。
身体を離して、私はぽつりとそんなことを思った。