- 公開日 :
- 2012年02月23日 20時00分
1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/02/21(火) 22:05:12 ID:eGzfTjF2
相変わらずの終電帰りだ。
残業代が出るだけまだマシなのかもしれないが、こうも続くと気が滅入ってくる。
吐いた溜息は白く、ぼんやりと消える。
重い足取りで家路を歩く。マンションに近づくと、何かを焼くような臭いがした。
大方どこかの家が魚でも焦がしたんだろう。もしくは、また学校に悪ガキが忍び込んで花火でもしているのか。
特に気にするでもなく、エレベータを降り、カギを差込み、回す。
明日の朝も早い。風呂も飯も簡単に済ませ、とっとと寝てしまおう。
一人だけの部屋で、ビール缶の蓋を開ける音が小気味良く響いた。