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勇者「定年退職……?」

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1 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014年08月13日 (水) 18:31:30 Rrtr/L4l0

勇者「……どういう事ですか、国王陛下」

王「そのままの意味だ、理解せい」

勇者「しかし、我が身は未だ天界の神より与えられし使命を全う出来てはおらず、魔王という人々を脅かす存在をそのままにしてなど!!」

王「……それだ、勇者よ」

勇者「……は…それとは…」

王「勇者よ、そなたは確かに強く…人としては最強であろう…先代の王の頃より挙げた武勲も数知れず、そなたを勇者と認めぬ者などこの世界に只の一人も居らぬだろうて」

勇者「……はっ、有り難き御言葉」

王「だが、だ……それはそなたが勇者としての啓示を標され、神、精霊…様々な加護を授かった唯一無二の存在だからだ、違わぬな?」

勇者「……仰有る通りでございます……私は異界より召喚されし時、勇者としての力全てを授けられ、それにより魔を滅する人々の希望としての生を歩んで参りました、もし……この力が無いとするならば私は只の人に過ぎませぬ」

王「それも、年老いた…な」

勇者「……はっ…」

王「……勇者よ、もう楽になれ……そなたでは魔王は倒しえぬよ…」

王「その力、次の世代へと受け継がせて……その者に希望を託すのだ」

勇者「……しかし…!!」

王「くどい!!そなたの意は端から聞くつもりなどない!!」

勇者「……っ!!」ギリッ

王「………加護継承の儀は三月後…女神と精霊王、大地の四獣の力が最も強くなる日に執り行う、それまで悔いの残らぬよう精進するも良し……時が来るまで大人しくしておるのも良し、そなたの好きにせよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407922280
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