- 公開日 :
- 2018年10月05日 12時30分
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1 : ◆2mwK9kDO1Y 2017年06月10日 (土) 19:52:41 EDLtVNMv0
僕の妻は、2年前の春、死んだはずでした
突然のことでした
会社で勤務中だった僕に、上司が突然言ったのです
「お前宛に、警察からだ」
僕は、極めて平凡な人生を送ってきました
幼い頃から学習塾に通わされ
普通の高校へ進学し
平凡な大学に合格し
名も知られていないような、普通の企業に就職しました
そんな平凡な人生を送ってきた僕は、警察のお世話になるような事は、何一つとして記憶にありません
僕は昔から臆病者でしたから、警察、というワードだけで、情けないことに、心底震え上がりました
上司から乱暴に手渡された受話器を受け取り、恐る恐る耳に当てました
「もしもし?」
「フジミヤマコトさんで、お間違いないでしょうか?」
「ええ、フジミヤは私です」
「フジミヤカスミさんは、あなたの奥さんで、間違いないですか?」
「……そうですが」
僕の妻が、今、仕事にどう関係があるというのでしょうか
「大変申し上げにくいのですが……あなたの奥さんが、今日の昼頃に、交通事故に遭われましてね」
「……はあ」
「先ほど……お亡くなりになりました」
「……はあ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1497091961
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