- 公開日 :
- 2018年12月02日 05時30分
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1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018年01月06日 (土) 02:34:38 JfVHw4MkO
勇者とはその時代ごとの騎士の最高位でありどの国にも属さず、魔王が現れれば各国を束ね討伐軍を指揮する者のことだ。
そして俺がなる事できなかった存在だ。
勇者になる為の試験に合格できなかった俺は故郷にも帰らず、詐欺師のような事をしながら暮らしていた。
商人「お急ぎではない方!暇な方!寄ってらっしゃい!見てらっしゃい!ここには有るはかつて先代勇者様所縁の伝説級の一品達!魔物狩りに使うもよし!家宝にするもよし!お買い得だよ!」
町人A「本当か?偽物じゃないのか?」
商人「本当です!それに今日は特別に当代の勇者様が武具の切れ味、性能を披露してくださるのでごゆっくり見学なさってください!」
町人A「ゆ、勇者様がこの場に…それはすごい」
偽勇者「お、俺が勇者だ!い、今からこの剣を使って演武する!はぁ!」
掛け声をと共に俺は武の型を披露する。
美しく力強い演武は偽物を本物だと思わせるほど観衆を魅了していた。
当たり前だ勇者になる為に全てを捨てて修行して来たのだから。
だから詐欺師のような事をしてる自分が情けない。
型を一通り披露した俺は観衆に一礼し、商人の後ろに下がった。
後は商人が口八丁でなんとかするだろう。
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