- 公開日 :
- 2025年12月31日 22時00分
2: 名無しで叶える物語◆7FAeQBnT★ 2025/12/24(水) 20:01:01 ID:???00
吟子(ビルが数多く立ち並ぶ、冷たいコンクリートジャングル──東京)
ガヤガヤガヤ…
吟子「……はぁ」
吟子(どうして大人になった私は、大好きな金沢ではなくこの街で夜遅くまで働いているのか。……社会人の生活は苦しい)
吟子(けど、選んだのは私だ。百生吟子は、蓮ノ空を卒業した後、地元から逃げて東京に行きそのまま就職した……それが、現実で)
吟子「あぁもう……明日は休みなんだし、早く家に帰ってお〇でも飲んで忘れよう……」トボトボ
吟子(客引きの声で騒がしい、夜の東京の風景。それを横目に私は、自宅に向かうべく高架線をくぐ〇うとして──)
「決めるのはっ! 自分だ!」
吟子「……!」ピタッ
吟子(──突然、耳に“歌声”が届いた)
吟子「え、この声って……まさか」クルッ
吟子(駅前の方を振り返って目を凝らす。すると、ただひとり歌っている女性の姿)
吟子(楽器の一つもない、そのアカペラライブは道ゆく誰にも見向きされていない。きっと誰も、彼女のことを知らないんだ)
吟子「なんで……」
吟子(でも、私は知っている。だってその女性シンガーは──他ならぬ私の親友、“徒町小鈴”、だったのだから)